【秋華賞2020】絶対に知っておきたい傾向とデアリングタクトの素敵なお話
どーもこんにちわ!K-BA LIFEの中の人です!
本日は秋華賞の絶対に知っておきたい傾向と有力馬分析について紹介致します。
今年の秋華賞はとにかく無敗の3冠牝馬が誕生するかという点が非常に注目すべき点ですね。
ノーザンファーム一強の時代に長谷川牧場生産馬でノルマンディーのデアリングタクト、翌週には菊花賞でノースヒルズ生産馬のコントレイル。
こんなことあるんですよね。父は社台グループの種馬かもしれませんが、それでも育成含めてノーザンファームではない馬が、無敗で3冠チャレンジは日本競馬史に残るシンデレラストーリーですね。
特に今週のデアリングタクトについては、血統表から読み込むのが面白い。
社台ファームが米国からお買い上げしたデアリングダンジグ。
デアリングダンジグと当時最強の種牡馬サンデーサイレンスとの子がデアリングハート。
そのデアリングハートは、デアリングタクトの父エピファネイアの母シーザリオと同世代であり、桜花賞で0秒1差の3着、NHKマイルカップも2着、秋華賞は12着も府中牝馬ステークスを2勝するなど名馬でした。
この名馬デアリングハートとキングカメハメハの子であるデアリングバードも社台ファーム生産馬で期待されながらも現役時代未勝利でした。
その血統を買われて、繁殖牝馬セールで長谷川牧場が購入。長谷川牧場のオーナーは、牝系に強いこだわりがあり、デアリングダンジグの牝系にほれ込み、競争成績と牝系の良さを両立する馬は買うことはできないが、それを補う努力を生産者側でするという思いで名牝系を導入。420kg台の馬体で決していい馬を出せそうではないようなデアリングバードを導入し、馬格もあり、気性も強めのエピファネイアをつけることで、”丈夫な馬”を作ることを心掛けたようです。
血統的な思い入れもありますが、牧場での育成についても、資金面では大牧場のようにできないことでも、土壌の改良、いい草の飼育、馬の運動量等やれることを丁寧にやることで、”努力によって創られた”牝馬がデアリングタクトです。当歳セールでは主取りでしたが、牧場側の必死の努力により、馬体も良くなり、1歳時にはノルマンディーのお眼鏡にかかり1200万円の値段がつきました。
そのデアリングタクトが1億円突破の馬が当たり前のノーザンファーム馬を撃破し続け、無敗の2冠馬になりました。
史上初の無配の3冠牝馬はあのジェンティルドンナやアーモンドアイでさえ達成できなかった偉業です。
桜花賞出走時には2番人気だけで満足、あとは無事にコメントし、オークスに関しては出走するだけで夢のようというコメント。
デアリングタクトが長谷川牧場にもたらせたのはこの感動だけではありません。
デアリングバードとエピファネイアの全妹が姉の4倍の価格である4900万円での売却となり、長谷川牧場への孝行っぷりは凄まじいもの。
(*もう1頭の全妹であるマオノジーナスは700万円でデアリングタクト活躍前に売却済。)
長谷川牧場の企業努力を形にした孝行娘が歴史的な大偉業を達成できるか、今年の秋華賞は馬券以上にこのシンデレラストーリーに注目してみたいですね。
ただし、やはり競馬は競馬であるからには、他の馬にもチャンスがありますし、徹底的に秋華賞を分析したいと思います。
秋華賞2020 外厩情報
昨年はクロノジェネシスがノーザンファーム天栄で馬が変わる育成で+20㎏の成長を見せて圧勝。
その前の年もアーモンドアイとノーザンファームの外厩仕上げ馬が非常に活躍馬多数。
今年も秋華賞では多数のノーザンファーム外厩馬がスタンバイしております。
秋華賞で外厩仕上げ馬を調べたい場合は、無料で競馬セブンにて配信されております。
競馬セブンを無料登録後にて無料コンテンツの社台軍団の秘話というコンテンツにアクセスしますと”社台外厩リターン”というコンテンツがありますので是非ご参照ください。
秋華賞を予想する前に絶対に知っておきたいこと
秋華賞は極端な脚質を嫌い、好位差しを狙うレース
秋華賞で無敗の三冠馬に挑戦するのがデアリングタクト。
アパパネ、スティルインラブ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイと最近三冠牝馬が多数出てますが、やはりハードルは高い。稀代の名牝として語り継がれ、今年のメモリアルレースにも選定されたブエナビスタが秋華賞で敗れ、その昔では今もなお血統表で強烈な輝きを見せるベガ、そしてマックスビューティがこの3冠目で敗れてます。
無敗の3冠馬になるのは決して容易ではないので、分析をしてみましょう。
古すぎる話は置いておいて、基本的に二冠を勝ち切る牝馬は桜花賞とオークスの間の距離設定である秋華賞でも勝つ方が多く、2冠まで進んで負けた馬は近代ではブエナビスタのみです。
ただ、ダービー馬ウオッカがダイワスカーレットに敗れ(これは相手が強すぎただけかも)、ブエナビスタがレッドディザイアを差しきれなかったレースです。
ここを紐解いて秋華賞を理解しましょう。
まずは、秋華賞が開催される京都2000mはローズステークスやオークスと異なり、内回りで直線が短いコース。
この直線の短さが過去あの名牝ブエナビスタやウオッカでさえ差しきれずの展開になる最大の要因でしょう。
このコースの特徴は、クラス別のラップを見て頂ければよくわかります。
古馬の3勝クラスからオープンクラスであれば基本的に残り4ハロンからの持続力勝負になります。直線が短くコーナーが多いと早いタイミングで脚を使うことが通例です。
コーナー4つの内回りコースであり、直線も320mと短い上に、下級条件ではペースが上がりにくく、逃げ・先行馬が有利になります。一方、重賞級のレースであると中間ラップも緩まない1分58秒台のレースになり、残り800mからの持久力戦になり差しも決まりやすいコース。
秋華賞のラップを見てみましょう。
基本的に、過去10年のラップで見て頂ければわかる通りで、緩急の少ないレース。
最初のコーナーまでの距離も短く、京都の内回りコースといえど3コーナーで下りもあり、スパートも早いので上りはかかる前傾ラップのレースになります。
このような後半4ハロンからペースが速くなる上に中間ラップも緩まないというレースは、逃げ馬にとっては絶望的なレースであり、実際に逃げ馬の成績は散々たるものです。
過去10年で0勝、馬券になったのも2回だけです。
では、後ろであればあるほどいいのか?
差し馬が過去9勝と圧倒的です。そう考えるのも当然でしょう。
しかしながら、後ろすぎると直線が短く3-4コーナーで外に振られるので不利です。
追込馬についても過去10年で0勝かつ馬券になったのは3頭のみと逃げ馬同様に厳しい状況。
秋華賞は、上がりのかかるレースなので差し馬や追込馬がほいほいといくレースかと思いきや、直線短く、平坦なので4コーナーで10番手より後ろから勝利した馬は実はアーモンドアイ以外過去10年でいません。
理想のレースは昨年のクロノジェネシスのような6番手付近で構えて3-4コーナーで徐々に進出するというレースでしょう。
4コーナー10番手以下で、極端に後ろの脚質の馬で秋華賞勝利したのは、ここ10年でジャパンカップをその年にワールドレコードで勝利できる歴史的名牝のみ。
それ以外の馬については10番手より後ろでは相当厳しいというのがこの秋華賞です。
オークスでは、ラヴズオンリーユー、シンハライト、ミッキークイーン、ジェンティルドンナ、アパパネと10番手より後ろのポジションからでも差せるレースですが、秋華賞はアーモンドアイのみ。今年のデアリングタクトは、新馬戦以外は4コーナーで10番手より後ろのポジション。これをどう考えるのかが重要なレースです。
まとめると、秋華賞は内回りコースでスパートのタイミングが早くなり、全体時計も速く、上がりがかかるレースであり、差し馬有利な流れである為、
秋華賞の狙い目は、10番手以内で直線を迎えることのできる好位差しのポジションで競馬ができ、前走上がり上位の馬ということになります。
秋華賞は上りのかかる持続力戦好成績馬を狙う!
上記で説明した通り、秋華賞はコースレイアウトとしても、上がりのかかる持続力勝負になります。その為、この持続力勝負に適性のある馬を見つけることがセオリーとなります。
昨年なんかは極端な例ですが、前半34秒6で流れて、上りは36秒4と前傾ラップかつ上りのかかる消耗戦。このようなレースは過去17年、15年、14年、13年、11年と秋華賞では往々にして発生しており、注意が必要です。
その後の活躍馬も前傾ラップレースに勝った秋華賞馬は、古馬とのG1でも戦えていることが多いです。昨年のクロノジェネシスは説明不要でしょうが、ミッキークイーンが勝利した時には33秒8という前半3ハロンがとにかく速く、スタートしてすぐにペースが上がり、そのペースを持続させる能力が求められましたし、ディアドラ、ショウナンパンドラといった名牝が勝利したときもそうでした。
秋華賞はこのようなレースである為、前傾ラップの持続力勝負で勝利実績のある馬や重賞やオープン級で35秒以上の上がりのかかるレースで馬券になるような馬がとにかく好走しております。
特に秋華賞は上りのかかるレースになると中間ラップが締まったレースとなり、全体時計が速くなる傾向にあるので、オークス好走馬の活躍が目立ちます。
クロノジェネシスは結果的に古馬になってからその適性が明確になりましたが、宝塚記念や京都記念をみても圧倒的に秋華賞での適性があったことは、前傾ラップの上がりのかかるレースで最後まで伸び続ける脚の使い方がレースとマッチしていたからでしょう。春までの競馬は姉に似た切れ味抜群の馬でしたが、成長するにつれて、実は本領発揮は持続力勝負ということがわかりました。秋華賞勝ち馬は、今後のキャリアでそういう使い方をするのもありかもしれませんね。
さて、話をもとに戻しますが、過去5年の前傾ラップの上がりのかかるレース好走馬の秋華賞好走該当馬は下記です。
2019年
・クロノジェネシス 35.1-35.3のオークス3着馬、後の活躍は説明不要。
・カレンブーケドール 同オークス2着馬
2018年
・アーモンドアイ
シンザン記念で上がり35.3
桜花賞で前半3ハロン34.5
・ミッキーチャーム
古馬混合戦の藻岩山特別で上がり36.2
・カンタービレ
フラワーカップで上がり35.5
2017年
・ディアドラ
前傾ラップの桜花賞で上り最速、未勝利戦の前半3ハロンが34.6
・リスグラシュー
桜花賞、オークスと前傾ラップで上位。
2016年
・ヴィブロス
紫苑ステークス上がり35.7
2015年
・クイーンズリング
フィリーズレビューが前半3ハロン34.7
・ミッキークイーン
クイーンカップで上がり35.1
2014年
・タガノエトワール
未勝利戦で前半3ハロン34.2
・ショウナンパンドラ
紫苑ステークスで上がり35.8
過去の勝ち馬には、ヴィブロス、ミッキークイーン、ショウナンパンドラ、ジェンティルドンナ等厳しい流れの中でも強烈な決め手を持っていたディープインパクト産駒が勝利しており、瞬発力勝負なのでは?!という感じがしますが、上記の通り、前傾ラップの持続力勝負になるので上がりのかかるレースで馬券になってる馬や前傾ラップでの好走馬に注目していくことが秋華賞的中への近道といえます。今年の出走馬には強烈な先行馬が多数おりますし、ポジション争いが激しくなりそうですね。
秋華賞は欧州系の血統に注目!
秋華賞では上記の通り、ディープインパクト産駒がよく勝っている印象ですが、上がりのかかるレースで勝利するディープ産駒には昨年のカンタービレのように要注意です。しかしそれでは分析感が0ですので、注目したい血統を紹介します。
欧州系血統(ダンチヒやサドラーズウェルズが代表)に注目でしょう。
昨年のクロノジェネシスが圧勝しましたが、父バゴはフランスの凱旋門賞馬、3着シゲルピンクダイヤは母系にサドラーズウェルズ持ち。
2018年のアーモンドアイは無視ですが、2着、3着馬はディープ産駒でありながらもダンチヒやサドラーズウェルズ持ち。
2017年の1着ディアドラと3着モズカッチャンは父ハービンジャー。
ここ3年でも欧州系の血統が目立つレースです。
そして、最後に豆知識的な要素になりますが、秋華賞はとにかく前半3ハロンが速い2000mのレースである為、フィリーズレビューを勝利した馬でも普通に馬券になったりします。
それを分析してみるとどうも秋華賞の好走馬は、前半3ハロンの速い前傾ラップになりやすい短距離〜マイルの母を持つ馬が非常に多いです。順に説明しますが、アパパネの母親がスプリンターだったのは非常に有名な話です。秋華賞は母系にスプリンター~マイル馬の場合は注目です。
2016年
1着 ヴィブロス 母は主にダート短距離
3着 カイザーバル 母はヴィクトリアマイル勝ち
2015年
2着 クイーンズリング 母はダート1200m新馬勝ち
2014年
2着 ヌーヴォレコルト 母はデビューから引退までスプリント戦のみ出走
2013年
1着 メイショウマンボ 母はダート短距離馬
2着 スマートレイアー 母は生涯1200~1400mを出走
2012年
1着 ジェンティルドンナ 母は、芝スプリントG1馬
2着 ヴィルシーナ 母は主にダート短距離
ヴィルシーナ、ヴィブロスは同じ母親からの産駒ですし、カイザーバルやジェンティルドンナは、母親が日本のマイルG1馬や海外スプリントG1馬でしたので、そういうことなのでしょう!もう少し古いと、アヴェンチュラの母親は阪神牝馬S2着であり、キョウワジャンヌの母親もスプリント馬、アパパネの母親ソルティビッドはスプリント馬、ブラックエンブレムの母親もスプリント馬です。上がりのかかるレースであることから露骨に血統傾向がでておりますので注意してもいいのではないでしょうか。
本日は、以上になります!次は、有力馬分析を実施予定なので是非!